「海は、種の中にある」"a ocean squirms into a seed"2015
卒業制作展 January 2015 ©池上怜子・太田美帆
卒業制作優秀作品展 April 2015 ©Nakao Ikemiya ・薄羽涼彌
作品について
〈ひと〉は小さな種のよう。
花になって、枯れて、見えなくなっても、
そこにまた種があるように。
見えなくても、聴こえなくても、
見て、聴いていれば、
そこに、
名のない〈存在〉があるように。
〈ひと〉は大きな海のよう。
種からあふれつづける、名のない〈存在〉の中で、
ありのままの波にのって、
〈わたし〉も名のない種でありたい。
〈ひと〉は小さな種のよう。
名のない〈わたし〉があるように。
上記は作品に添えたテキストです。2011年春からの4年間、無意識の内に、〈ひと〉という存在について考えて続けていたように思います。 〈ひと〉は、非常に小さく儚い種のような存在でありながらも、想像や歴史を超えて波打つ海のような存在でもある、美しい生き物です。風の群 回る花 双葉の陰 眠る蛹 滲む土 肌を流れる光 放たれた向日葵 鳥の涙 日の沈む静けさ 月の昇る騒がしさ 通じない川 朽木の白さ 浸かる踝 歩く森 痺れた雨 凍える水……私の周りでは、数え切れない美しい宇宙がふるえていて、小さな〈わたし〉を発露させます。一粒の種が重い土をはねのけて発芽するように、その 芽が雪をかぶりながらも開花を待ち望むように、〈ひと〉の心の中に、今、芽生えようとしているものがあれば、きっと交わるものがあると信じています。
卒展特殊2015美術大学・デザイン専門学校の卒業制作展 に掲載されました。
油絵学科教授 樺山祐和先生より 講評を頂戴しました。
ABOUT THE PERFORMANCE
"A person" is looked like a small seed.
There are the seeds if they grow up to be a flower and to be dead, finally they are not be seen.
Even if we can't see and hear them, there are "no name existences" if we look and listen to their faint voice.
"A person" is looked like a big ocean.
"I" want to keep being as "a no name existence" into many "no name existences" from a small seed.
"A person" is looked like a small seed.
As there is a "I" haven't name.